床下換気扇って、ホントに効果あるの?


「床下換気扇って、本当に効果あるの?」よく耳にする質問ですね。そこで、今回はみなさんが思っている床下換気扇の疑問について、分かりやすく解説いたします。

 

みなさんは、ご自身の家の床下の湿気がどのように滞留しているかご存知ですか?

(図1)は、一般的な住宅の床下の湿度の分布を表した間取り図です。青が濃い部分ほど湿度が高く、特に浴室や台所などの水回りは、湿気が溜まりやすくなっていることが分かります。

 

(図1)湿気が滞留しやすい場所のイメージ図

(図1)湿気が滞留しやすい場所のイメージ図

 

そこで、(図2)のように、床下換気扇を設置すると、空気の流れが発生して、東南側の乾燥した空気が床下へ入り込み、床下の湿気を西北側の外部へ放出していきます。

 

(図2)換気扇による湿気排出イメージ図

(図2)換気扇による湿気排出イメージ図

 

排気型換気扇(スーパークリーン2)施工例

排気型換気扇(スーパークリーン2)施工例

拡散型換気扇(スプレッドファン3)施工例

拡散型換気扇(スプレッドファン3)施工例

 

それでは、なぜ自然換気だけでは、床下に湿気が滞留してしまうのでしょうか?

床下は、さまざまな要因によって、水分を取り込みやすく、且つ、空気が滞りやすくなっています。いくつかの例として、下記のような要因が考えられます。

 

  • 敷地が周りの土地よりも低い

→雨水が敷地内へ流れ込みやすく、長期的に敷地内の土壌に水分が溜まる。

  • 床下の土壌面が庭よりも低い

→敷地内の雨水が床下の土壌へ流れ込み、長期的に床下の土壌に水分が溜まる。

  • 水田や湿地などを造成した土地である

→適切な地盤改良が行われていない場合、もともとの土壌に水分が多く含まれている。

  • 台風などで浸水したことがある

→適切な排水処理が行われていない場合、床下へ流入した水分が土壌に溜まっている。

  • 基礎の高さが低い

→床下の空間が狭いことによって、空気の移動が起こりにくくなっている。

  • 換気口の近くに物や壁、近隣住宅などの障害物がある

→空気の出入口が塞がれているため、空気の移動が起こりにくくなっている。

 

換気口近くの室外機も自然換気の障害物になる

換気口近くの室外機も自然換気の障害物になる

 

上記のような状況は、ひとつでも当てはまると床下の湿気滞留の原因になり得ますが、複数の状況が重なっている場合には、著しい被害が出る可能性があります。状況によっては、床下換気扇に加え、床下調湿材や防湿シートなどを併用することも有効な手段でしょう。

 

以上のように、床下はもともと湿気が溜まりやすい場所であり、室内のように窓を開けて換気をすることもできません。床下換気扇で強制換気をすることによって、床下の湿気を排出し、乾燥された状態を保つことが、住宅を長持ちさせる重要なポイントです。

 

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