【NETIS登録】コンクリートの中性化を抑止して、長寿命化させるコンクリート用保護防水剤『ハイドロ・スカイ』。
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■『ハイドロ・スカイ』商品概要
『ハイドロ・スカイ』シリーズは、中性化が進行したコンクリート構造物のアルカリ度を回復し、高耐久化させる防水含浸剤です。塗布するだけで構造物の内部へ含浸し、外部からの浸水を防ぎながら内部の湿気を放出します。中性化・爆裂現象・エフロレッセンス(白華現象)・アルカリ骨材反応・塩害・凍害等水分が起因となるさまざまな劣化現象を防止します。
『ハイドロ・スカイ』は、NETIS登録商品(登録番号:KT-160095-VR)*です。
*NETIS(新技術情報提供システム)とは、国土交通省が運営している「公共工事等における新技術活用システム」で、民間企業等により開発された新技術に係る情報を、共有及び提供するためのデータベースです。
■コンクリートは防水材ではない!
コンクリートは水分を通さないと思われがちですが、実はコンクリートは防水材ではありません。6.3m下の地下水をコンクリートが地上に吸い上げた実例もあります。水分がコンクリートに浸入すると、爆裂現象(下写真)をはじめ、アルカリ骨材反応、塩害、凍害、エフロ等さまざまな劣化現象が発生します。
特にクラックやジャンカ、打継部などは、より一層水分が浸入しやすい状態であり、劣化現象のリスクが高まっています。
■コンクリートは隙間だらけ?!
コンクリートには『空隙』と呼ばれる小さな隙間が無数に存在し、この隙間から、水分や炭酸ガス、塩化物イオンなどが内部へ浸入して劣化現象を発生させます。
■コンクリートの命取りになる“中性化”とは?!
鉄筋は錆びる素材ですが、アルカリ性であるコンクリートが鉄筋を錆から守っています。しかし、徐々に炭酸ガスがコンクリートへ侵入していくとアルカリ性を失っていきます。これが『中性化』という現象です。
中性化が進行すると鉄筋が発錆・膨張してひび割れが生じ、最終的に爆裂現象に至ります。鉄筋コンクリートの寿命とは、鉄筋が錆びるまでの期間であり、鉄筋の約20%が腐食した状態が構造物の寿命と考えられています。
■『ハイドロ・スカイ』商品紹介
1.中性化抑止剤『SKY-SP』(けい酸塩系劣化防止剤)
『SKY-SP』は、塗布するだけでコンクリート内部へ含浸し、躯体内の遊離アルカリ、カルシウム、水分と化学反応を起こしてアルカリ性を付与し、中性化を回復します。水分を取り込んでゲル状になり、空隙に充填され、水分を放出して結晶化(水ガラス化)し、躯体を緻密化します。このゲル化と結晶化を繰り返すことによって、外部からの水分の浸入を阻止し、止水・防水効果を発揮します。
[SKY-SPの主な効果]
- アルカリ度回復・中性化抑止
- 鉄筋の防錆効果・爆裂現象の防止
- 止水・防水効果
- エフロの防止
2.保護防水剤『SKY-GS』(シリコーン系保護防水剤)
『SKY-GS』は、単なる表面撥水剤と異なり、コンクリートへ含浸して表層にシリコーン樹脂の防水層を形成する防水剤で、長期間に渡り防水性能を維持します。また、外部からの水滴を弾くだけでなく、内部の水蒸気を通過させるため、躯体が呼吸性を持ち、塩害、凍害、風害などさまざまな水分による劣化現象を防止します。
3.保護防水剤『SKY-MX』(シリコーン系保護防水剤)
『SKY-MX』は、『SKY-GS』と同様の防水剤ですが、元の石材の質感を損なわないため美観性を保ったまま防水加工ができます。レンガや漆喰等の比較的柔らかい石材や吸水性の高い天然石にも適しており、親水効果を発揮するので汚れが付着しにくくなる特長もあります。
[SKY-GS/MXの主な効果]
- 表面の撥水または親水効果
- 表面保護・劣化防止
- 一般的な撥水塗料よりも長期的に効果が持続
- 塩害・凍害・風害等の防止
■中性化抑止工事・表面保護工事を施した場合の躯体性能比較
日本では、1980年代初頭にアルカリ骨材反応や塩害による既存コンクリート構造物の劣化が大きな社会問題となり、コンクリート構造物の供用期間を伸延させるための技術開発が始まりました。特に補修・補強の構造物の再劣化の防止または抑制するための表面処理剤として、中性化抑止剤や表面保護防水剤が注目を集め、さまざまな調査・研究が行われています。